2013年07月27日
職人冥利です
職人冥利です

嘗て私は、こんな美しい手を知りません。
人生の屈折、時世のうねり、物価の動きなど
手にあまることがいっぱいあったでしょうけど それらを手にのせて
こねり、まるめて、つつみこみ、手中におさめてきた生活史が
深く刻み込まれています。
私はこの写真(それも嘗てみたこともない美しい)を見て
おもわず槌音がとまり ただただ見入っていました
この手と指輪の出会い!
この出会いの道筋を静岡県の堀野仁美さんがメールで知らせてくれました。
祖母は11月の誕生日を迎えますと97歳になります。
大正五年生まれですので 大正、昭和、平成と
三代を生きてきたことになります
戦争のときも天災のときも、負けてなるものかと
女手一つで四姉妹を育ててきました。
気丈で男勝りの(頭がよく動いたので男に生まれていたら
政治家になっていたかもしれない。とカラカラ笑う)
そんな祖母に房指輪をみせて、つけてもらいました。
お姫様みたいな指輪だね
しゃらしゃら鳴らしながら自身の皺が深く刻み込まれた手に
目を細めていました。
よかった。
似合っている。
堀野さん お便り有難う
この仕事をして、この写真をみて、ほんとに職人冥利につきると思いました。
はたらけど はたらけど 猶わが生活
楽にならざり ぢっと手を見る
私も啄木にならって、自分の手を見ました。
金槌の手まめも枯れて、なにもありません。
でもこれからもコツコツ時を刻みながら、七飾りの文様、房の指輪
結び指輪をつくっていきます
首里城(うぐしく)ぬ 指輪
今や(なまや) 静岡の
年経(としへ)たる 指(いび)ぬ
友達(どぅしぐぁ)に なとさ
今や(なまや) 静岡の
年経(としへ)たる 指(いび)ぬ
友達(どぅしぐぁ)に なとさ
しっかりおばあさん孝行をして下さい。
おばあさんが元気でありますよう、遠い南より祈っています。
Posted by 風音 at 19:14│Comments(1)
│お客様との縁
この記事へのコメント
見れば見るほど、美しい。
年輪かさねるという事ほど、人を大きく 美しくさせるものはありませんね。
年輪かさねるという事ほど、人を大きく 美しくさせるものはありませんね。
Posted by tida_ocean
at 2014年11月02日 11:21
